平成20年度の世界経済は、米国金融市場で起きた混乱が一瞬にして各国に連鎖し、瞬く間に不況の大波に覆われました。
そして、長い低迷にあった我が国経済は、秋以降の米国経済の急激な減速を契機に、製造業の輸出が大幅に大きく減少に転じたほか、個人消費の低迷による内外需要の大幅な減少によって、過去に類を見ない困難に直面することとなりました。
国・政府においては、新たな成長戦略を見据えた大型景気対策を取りまとめるなど、戦後最大の経済危機の打開、低迷する経済の立て直しに向けて、大きく政策の舵を切ったものの各種経済指標は悪化の一途を辿り、特に地方経済や雇用をめぐる問題は、さらに深刻の度を増す状況となりました。
とりわけ、経営体力の弱い中小企業は大きな打撃を受け、自助努力による対応の限界を超えた極めて厳しい状況となる中で、全国ネットワークのもと各地商工会議所においては連日、地域を支え日本経済の活力の源泉である中小企業の経営支援に取り組みました。
習志野商工会議所においても、政府の緊急総合経済対策を果敢に実行するために、習志野市とも緊密な連携を図り、セーフティネット保証をはじめとする経済対策に盛り込まれた支援策や経営改善普及事業の周知に万全を期すなど、積極的に企業の経営支援に努めてまいりました。
同時に、中長期的な課題にも先んじて取り組んでまいりましたが、将来の地域産業の成長の芽を育むために、ロボット関連産業の育成やNHKスペシャルドラマ・坂の上の雲への対応など、習志野市の潜在的地域資源の活用と顕在化に取り組みました。
以下項目別に、事業報告の詳細を報告するとともに、主要事業の概要報告をもって平成20年度事業の総括的概要といたします。
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