平成22年度事業の総括報告にあたり、冒頭に3月11日に発生した東日本大震災でお亡くなりになられた方々に対し、深い哀悼の意を捧げるとともに、習志野市の被災者はもとより、被災地の方々に対して心からお見舞いを申し上げます。
今回の震災は、被災地の方々が言い尽くせぬ苦難を負っただけではなく、日本全体に長期的影響を及ぼす極めて深刻な事態ですが、震災直前までの日本経済は、百年に一度の経済有事とも言われたリーマンショックから、ようやく立ち直りの兆しを見せ始め、中東情勢や原油高、金融市場の動向に不確実性があるものの海外経済の成長で生産や輸出が持ち直すなど、経済は緩やかな回復経路に復するとして、9ヵ月ぶりに前向きの景気判断が示されていました。
こうした経済情勢の中でも、現実の中小企業は、自助努力による対応の限界を超えた厳しい状況下に置かれており、習志野商工会議所では、依然として最大の課題である景気対策に貢献するため、中小企業支援体制の拡充に努め、政府の緊急総合経済対策事業の執行に傾注してまいりました。
特に、小規模事業所の身近な相談機関として、経営改善普及事業の周知と実施に万全を期す一方で、地域の視点からは、社会的機能としての商店街の再生や個店強化の促進ほか、産学官連携事業や創業・経営革新事業に取り組んでまいりました。
事業の詳細につきましては、以下項目別報告のとおりでございますが、最大の危機に直面した今だからこそ、わが国経済の根幹を担う全国の商工会議所会員が、一致団結して積極的な経済活動を展開することこそが、未曾有の災害から早期に立ち直るための最大の貢献となることを皆様とともに改めて確認し、結びとさせていただきます。
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