平成24年度の日本経済を振り返りますと、東日本大震災からの復興需要や経済政策効果等により、夏場にかけて回復に向けた動きが見られたものの、その後の世界経済の減速や超円高の定着、長引くデフレ等を背景として、輸出や生産が減少するなど、再び景気の底割れが懸念される状況となり、とりわけ地方経済、小規模企業の経営環境は、更なる先行き不安が深まる中で、経営・雇用の維持継続に必死の努力を重ねてまいりました。
こうした厳しい状況に対して、景気回復と長年のデフレ脱却を実現するために、新政権が平成25年1月に打ち出した緊急経済対策による大胆な積極政策の効果に加えて、世界経済の緩やかな持ち直し等から、我が国経済は景気局面反転の期待感をもって新年度を迎えることとなりました。
しかしながら、まさに地域経済の再生が求められる中で、足元の業況は、長引く閉塞感から脱却できずに依然として厳しい環境にあり、習志野商工会議所は、懸命の努力を重ねる経営者の力となるとともに、市内産業の再生に貢献すべく、商工会議所機能強化計画に基づき、事業内容の充実を図りつつ、会員ニーズに即したきめ細かな経営支援を心掛けてまいりました。
とりわけ、地道な事業所巡回を中心とする会員の方々との接触を通じて会員ニーズや経営課題の把握に努めるとともに、身近な相談相手としての商工会議所の存在意義を改めて訴え、経営支援策と会員経営の繋ぎ役として、現場に立脚した活動強化に取り組んでまいりました。
同時に、(1)新たな時代に対応した商工会議所の組織・財政・運営基盤の強化、(2)中小企業の経営課題へのきめ細かな支援、(3)地域資源を活かした地域活性化への取り組みを3本の柱として、市民生活になくてはならない商店街や高い技術力と創造性を持った市内企業が、その持てる可能性を十分に発揮できるよう、その支援に努めてまいりました。
事業の詳細につきましては、以下の項目別報告のとおりでございますが、各々が抱える課題を克服して未来を切り開こうとする会員・地域の方々との絆をベースに、再び豊かで活力ある社会の再生に向けて、更なる事業の拡充に努めてまいります。
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